携帯電話料金の時効援用は、契約名義人本人が行う必要があります。家族が使っていた場合でも、契約名義人以外が援用通知を出すことはできません。亡くなった家族の未払い分は、相続人が相続放棄または限定承認していない限り、相続人として援用可能です。生存中の家族については、本人の委任状と意思確認が必要になります。
1. 援用は「契約者本人」が原則
時効援用の意思表示は、債務者本人が行う必要があります。携帯電話料金の場合、債務者は契約名義人です。実際に使っていたのがお子様・配偶者・親であったとしても、契約名義人以外の家族が勝手に援用通知を出すことはできません。
ご相談で多いのは「未成年の子どもに持たせたガラケーの料金督促が届いた(名義は親)」「別居している兄に持たせたスマホの督促(名義は相談者)」といったケースです。この場合、契約名義人である相談者ご本人の意思で通知を出すことになります。

2. 亡くなった家族名義のケース
契約名義人が亡くなっている場合、未払い債務は相続財産として相続人に承継されます。相続放棄・限定承認をしていない相続人は、債務者の立場で時効を援用できます。
両親が亡くなった後に遺品整理で古い携帯契約書が出てきた場合、信用情報機関で債務の存在・最終取引日を確認のうえ、相続人として援用通知を送ることが可能です。
3. 生存中の家族名義の未払い
親の認知症などで本人が手続きできない場合は、成年後見人・任意後見人が代理する形が原則です。単に「子どもが親の代わりに援用する」という形では援用できません。
配偶者名義の未払いについても、本人が元気であれば配偶者自身がご依頼者となる必要があります。ご家族が代理で当センターへお申し込みいただく際には、本人の委任状と意思確認をお願いしています。
4. 代わりに払った家族の立場
督促が止まらないからと、家族が立て替えて支払った場合、その瞬間に時効は更新されます。さらに、立て替えた家族から本人への求償権(立て替え分を返してもらう権利)が発生します。
家族に迷惑をかけたくない気持ちはわかりますが、立て替え払いは時効援用の権利を失うという意味で、むしろデメリットが大きい対応です。本人名義で書面対応するのが最善です。
5. 当センターの受任範囲
当センターは、契約名義人ご本人(または相続人ご本人)からのご依頼を受けて書類作成いたします。ご家族からの申込みの場合は、ご本人の意思確認書類を併せてお送りいただきます。
料金は一律20,000円(税別)。全国オンラインで完結します。
この記事に関するよくある質問
Q1. 子どもに持たせた携帯料金、親名義ですが援用できますか?
契約名義人が親であれば、親ご自身が援用通知を出せます。
Q2. 亡くなった父の未払い分を息子が援用できますか?
相続放棄または限定承認をしていなければ、相続人として援用可能です。
Q3. 認知症の母の代わりに援用できますか?
成年後見人・任意後見人の選任が必要です。単なる家族代理では援用できません。
Q4. 家族が立て替えてしまった場合はどうなりますか?
その支払で時効は更新されます。援用の余地は消え、家族から本人への求償権が残ります。
Q5. 家族からの依頼で手続きできますか?
ご本人の委任状と意思確認書類をいただければ、手続代行が可能です。