時効援用通知書には、①債権の特定(契約者名・契約番号・契約日・最終取引日)、②援用の意思表示文言(「時効を援用します」)、③発信日、④差出人の住所氏名、⑤宛先(債権者名・住所)の5項目が必要です。1項目でも欠けると「特定不十分」として相手方に対応を拒まれる可能性があります。
1. 通知書の構造
時効援用通知書は、電子内容証明(e内容証明)で発送できるように、Word文書1枚に以下の構造で記載します。
- 発信日(通知を出す日付)
- 宛先(債権者名・住所)
- 差出人(債務者氏名・住所)
- タイトル(「時効援用通知書」)
- 本文(債権特定+援用意思表示)
Wordのフォーマット規定(1行26文字・20行)は電子内容証明のルールです。当センターが代行する場合は、日本郵便の入稿規定に合致するよう調整しています。

2. 債権の特定(最重要)
もっとも重要なのは、債権の特定です。「あなたの当センターへの債務」だけでは無効ではありませんが、相手方が複数の債権を持っている場合に「どの債権の援用か」が判別できず、対応を拒まれる可能性があります。
必要項目は以下の通りです。
- 原契約者名(現債権者と異なる場合は元の契約先)
- 契約日・契約番号・会員番号
- 最終取引日(または最終弁済日)
- 契約の種類(消費者金融・クレジット・通信料等)
- 金額(判明分)
3. 援用意思表示の文言
援用の意思表示は、「時効を援用します」と一義的に読める文言で記載します。実務で使われるのは以下のような定型文です。
「貴社から請求を受けております下記債務につきましては、既に消滅時効期間が経過しておりますので、本書面により消滅時効を援用し、以後の支払義務を否認いたします。」
「検討してください」「今は払えません」といった曖昧な表現は、承認と取られるリスクがあるため絶対に書きません。
4. 発信日と差出人情報
発信日は、電子内容証明の発送日と一致させます。差出人情報は、現在の住所・氏名を正確に記載します。旧姓や転居前の住所では、相手方が本人確認できない可能性があります。
署名欄には「印」は不要です(内容証明に印影は要求されません)。ただし、本人確認書類として運転免許証コピー等を別途保管しておきます。
5. 当センターでのチェック
当センターでは、ヒアリングシート・請求書・信用情報開示書を突き合わせて、特定情報を確定してから通知書を作成します。発送前にご本人に原稿確認をお願いし、誤記がないことを確認のうえ発送します。
料金は一律20,000円(税別)で、書類作成・電子内容証明料金・配達証明が含まれます。
この記事に関するよくある質問
Q1. 自分で通知書を作成しても有効ですか?
要件を満たしていれば有効ですが、特定不十分・意思表示の曖昧さで無効評価されるリスクがあります。
Q2. 金額が分からない場合、通知書にどう書けばよいですか?
「契約に基づくすべての未払債務」等の包括表現で対応する方法があります。
Q3. 押印は必要ですか?
内容証明には押印は必須ではありません。署名のみで有効です。
Q4. 宛先会社が合併していたらどうすべきですか?
現在の承継会社を調査し、承継会社宛に通知を出します。当センターで登記情報の調査も行います。
Q5. 複数の債権を1通でまとめて援用できますか?
同じ債権者への債権ならまとめられます。異なる債権者には別々に通知を出します。